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中網部長にインタビュー!「神の目利き」と呼ばれるエースバイヤーが挑む、売れ残りゼロの秘訣とは?

皆さんこんにちは🥰💕広報チームです!
私たち広報部は、ECサイト「ざこばの朝市オンラインショップ」が主な職場のステージなんですが、
運営元の、株式会社三恒のメインの業種は、「仲卸業」。職場は、大阪市中央卸売市場の中の店舗なんです。

「え? 仲卸業って何?」

…と思われた方!

実はね、ココだけの話、私たち同じ会社でありながら、市場で何が行なわれているのか?
殆ど知らないんですよ。
部署が違うと「他部署がいったい何をやってるのか、全然知らない!」
…会社アルアルですよね。

大阪市中央卸売市場本場ってこんな感じです!↓

これだけ見ても、この中で何がおこなわれているのか? まったく見当もつきませんよねー。そこで! 本日は、市場でいったい何をやっているのか? 仲卸業とは何なのか?
エースバイヤーとして当社の仲卸業を牛耳っている、中網部長にハナシを聞いてまいりました!

――お疲れ様です、中網部長! 今日は何時からのご出勤でしたっけ?

深夜2時からです。毎日これが日常なので(笑)

――お疲れのところありがとうございます。では早速ですが、中網さんが担当されているお仕事の内容についてお聞かせいただけますか?

私たち仲卸業者は、大卸業者から商品を買い付け、小売業者へ販売します。早朝2時。市場に入った瞬間、私は「これからショーが始まる」と思っています。市場はショーのステージなんですよ。ここで巨大な数の魚介類が動き、巨額が動き、売り手から買い手のもとへ流れていきます。次々に入荷されてくる商品を見ていると、カラダの底からゾクゾクと湧き上がるような興奮に包まれます。その日その日で180度変わる、商品の質、こだわり、鮮度、価格などをトータルで見定め把握したうえで、その魅力を最大限に小売業者へPRできるか?が最も重要かつ、メインの業務になります。

――仕事は「ショー」ですか! となると、一番の盛り上がりをみせるのはどんなときですか?

「これだ!」と感じた商品に出会えると、興奮は最高潮に達しますね。私は、仕事をするうえで、人とのつながりを最重要視しておりまして。私から見ると大卸さんも小売業さんも、どちらも大切なお客様であり大切なパートナーです。私が心掛けているのは、皆を「兄貴分」「弟分」とすることです。“人類みな兄弟”の精神ですね(笑)。「今日はこの商品をぜひ中網さんに買い取ってもらいたいんです!」。そんなふうに可愛い弟分に頼まれたら買わないわけにはいきませんよね。

――中網さん独特の商売のスタイルがあると伺ったのですが?

はい、実は堅苦しい話をすることが苦手なんですよ。そういうのを取っ払って「〇〇、100㎏持ってこーい!」なんていうのが私のスタイルかもしれません(笑)。もちろん愛を込めてです! たまに遠方から来たバイヤーたちは、それを見て驚かれるんです。でもこれが大阪の商売のスタイルであり、私のスタイルでもあるんです。 信頼している方々から買い、信頼している方々へ売る。皆の「売りたい」「買いたい」に精一杯答えていく。どちらにとっても「得」しかない、仲卸業者ならではの楽しさとやりがいを味わえることが、市場での商売における醍醐味だと思います。

ーーでも商売ですから、いつもうまくいくわけではないんでしょ?

確かにそうですね。人気があってすぐに売買が成立するものもありますが、逆にマイナーでなかなか買い手のつかない魚種もあります。でも私たちは主に水産物の加工品を扱う業種ですので、「どうにか加工すれば、なんでも売れる」をモットーにしています。誰もが買わない商品。だけど私たちのバイヤーと加工部の力をもって、人気商品に変えていく。それも私たち仲卸業者の仕事です。

――それはいいですね!

パートナーたちは、「中網さんのところで売れるようにしてよ」なんて言ってきてくれますね。人から頼られると何より嬉しいと思う性格の私は「売れない」を「売れる」に変えていくことにもやりがいを感じています。実際に、他店ではまったく買い手がつかなかった商品をすべて買い取って、そのシーズン№1の大ヒット商品にした経験もあります。以来、「中網にまかせていれば、残る(廃棄)商品はない」なんて言っていただけるようになりました。

――10年前に比べると大幅に漁獲量が減っているというニュースを見たのですが。

そのとおりです。理由として一番に掲げられるのが、地球温暖化です。このまま漁獲量が減っていけば、私たちの扱う商品はなくなり、私たちの会社も大阪市中央卸売市場も廃業してしまうでしょう。会社存続の為にも、また全人類の食生活と健康を維持するためにも、漁獲量の回復は必須の課題だと考えています。

――何か具体策はあるのでしょうか?

今、進行中の取り組みは、「雑魚の活用」です。雑魚とは食用に適しない魚類のことで、本来は廃棄するものを指しています。ですが廃棄するはずだった雑魚を、魚の飼料として使うことで、新たな魚介類育成サイクルを促進させることができます。 あまり知られていないのですが、魚介類の販売価格を決める際には、廃棄処分にされるぶんも踏まえて考慮されています。もし廃棄するものがなくなり、そのぶんを差し引いて考える必要がなくなったとしたら、一般消費者にはもっと安価で魚を提供することができるのです。そのためには少しでも廃棄処分になるものを軽減させていく。大阪市中央卸売市場ではそういった取り組みも積極的に行なっていきたいと思っています。

――大変興味深いお話をありがとうございました!

いかがでしたでしょうか。一般の方にはあまり知られていない、深夜の大阪市中央卸売市場本場の商売のスタイル。お話を聞いていて、まだ見たことのなかった世界の輪郭が、少しずつくっきりしてくるような思いにかられました。市場とそこで働いている人たちがいるから、私たちの食卓にお魚やお肉や野菜が並んでいます。美味しく食べていることも、お安く購入できていることも、市場の皆さんのおかげなのだということを、改めて痛感させられた気がします。
食材をいただけているということへの感謝。ありがとうの気持ち。いただきますの心。
私たちは、すべてのものに感謝する思いを胸に、これからも美味しいお魚を皆さまへお届けしてまいりたいと思います🤗

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