皆さんこんにちは💕🥰 広報部の泉です。
今日は私たちが、大阪市中央卸売市場内の有志たちと年に4回行なっている『ざこばの朝市』イベントについて、少々詳しくお話したいと思います。
おかげさまで次回3月29日で、第58回を迎える、今や大阪を代表する超・超・超ビッグイベント!
来場者数は回数を重ねるごとに増加し、今や1万人超えとなって多くの方々で賑わっています。
ですが…もちろん最初からこんなに大盛況だったわけではないんですヨ。ここまでたどり着くまでに山あり谷あり。
それでも、人知れず頑張るスタッフたちの姿がありました。
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今日は、そんな『ざこばの朝市』にかける熱い思いを三上社長に伺ってまいりました!
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――『ざこばの朝市』ってどんなイベントなのですか?
年に4回(3月、5月、9月、11月)に大阪市中央卸売市場付近の河川敷遊歩道にておこなわれる朝市イベントです。僭越ながら私はプロジェクト実行委員会委員長を務めさせていただいております。
運営は大阪市中央卸売市場内に店舗をもつ有志の皆さま、福島区役所の皆さま、その他地域の皆さまにご協力をいただいて開催しています。メインはマグロ解体ショーと一般のお客様が参加できるセリ体験、お子さんも参加できる食育に関する教室、お魚に関するクイズ大会など。他にもヒーローショーや地元のダンスサークル等が出演するなどさまざまなパフォーマンスを披露します。市場ならではの高品質&お買い得な旬の魚介類はじめ、周辺の飲食店が提供する地元ならではの美味しい食品をご提供しています。

ーーこのイベントを続ける「狙い」って何なのでしょう?
このイベントの一番の狙いは「食育」です。今の若い世代・子どもたちは、スーパーに売っている「切り身」しか知らないという方も多いと思います。海や川を泳いでいたとき、お魚はどんな姿をしていたのか? 魚たちも私たち人間と同じように、この世に生まれ育ち、泳いでだり餌を食べたりしてその命を精一杯輝かせ、そうして漁師たち・水産関連会社たち・市場の卸業者たちを通じて、スーパー小売店に並び、私たちの食卓に届いています。そんな魚たちの命をいただいているありがたさ・尊さを、肌で体感していただくために、例えば加工を一切しない魚本来の姿を見て触れてもらう(例:鮮魚を間近で見ることのできる「競り体験」や「マグロの解体ショー」。お魚をキレイに残さず食べてもらう(例:さんまをキレイに食べるコンテスト)。普段スーパーではあまり見かけないような珍しい魚を知ってもらう(例:識者によるお魚クイズ)…といった願いを込めて、毎回さまざまな企画を練っています。

ーーイベントを開始したきっかけについて教えてください。
どうすればもっとお魚料理を食べてもらえるのだろうか? 「ざこばの朝市プロジェクト」ではその問いの答えを創設当時から今も変わらず模索し続けています。その答えのなかでも最も重要なことが「美味しいお魚を提供する」ということだと思っています。シンプルですがこれに勝るものはないのではないでしょうか。もしかすると魚の本当の美味しさを皆さんはまだまだご存知でないのかもしれません。そうさせてしまったのは私たち魚屋の責任でもあるのです。私たちが選りすぐって美味しいお魚を提供しつづければ、お魚が食卓に並ぶ回数もきっと増えるはずです。そういった考えに至ったことが年4回のイベントをおこなう原動力になっています。 イベントには、多くの地元の飲食店も出店くださっています。その場で調理する美味しいものの数々に触れていただき、地元なのに知らなかった新しい味に出会っていただいたりするなかで、「こんな美味しいお魚があったんだ!」と喜んでいただきたいと切に願っています。
――続ける理由に、もうひとつのとても大切なことがあると伺ったのですが。
「食育」以外に、このイベントを始めたきっかけはもうひとつあります。それは、大阪市中央卸売市場本場の活性化です。大阪市中央卸売場内の魚屋は30年前から毎年1割が廃業しています。この現実の中で何とか市場を活気づけたい!と若手経営者たちが集い、月1で勉強会を行なうことになりました。そのときのメンバーで何か面白いことをやろうと相談しているとき「地域の皆のために、大規模な朝市をやってみては?」というアイデアが出されました。ちょうど同じ時期に大阪市が「水の都・大阪」として、川の周囲を活性化させる取り組みを行なっていました。そこで、大阪市中央卸売場のすぐ近くにある安治川添いの遊歩道をイベント会場として使わせてもらえることになり、現在に至ってます。
ーーこのイベントをおこなうことで、地域の活性化にもなりそうですね。
地域を活性化しようと思ったら、地域全体を見ているふりをしながら、実は自社さえ儲かればそれで良いなんて思ってしがいがちです。実はこれをやってしまうのが、一番といっていいほどNGなんです。普段はライバル。気が合わない。性格が合わない。それでいいんです。だけど「地域活性化」という目標を定めたら、ライバル同士の足の引っ張り合いなんて、バカバカしくなるほどつまらないことなんです。私たち「ざこばの朝市」は、それを誰に教わるでもなく誰から影響されるわけでもなく、必ず「地域全体」の為に、という信念を持っています。ライバル会社と共に成長していくことが、大阪本場の繁栄に繋がり、最終的には、自社も良くなると信じているからです。

ーー次回で58回目を迎えますが、始めたばかりの頃はどんな感じだったんですか?
「ざこばの朝市」を開催し始めた当初は来場者1000人も満たないという悲惨な状況でした。雨天の日など来場者ゼロ人なんてこともあり、全員が思わず涙を浮かべるほど落ち込んだものです。市場の関係者からは「そんなことして、何の役に立つねん」等といった耳が痛くなる言葉も頂戴しました。それでも私たちの中では誰一人として「もうやめよう」という答えを出すものはいませんでした。そうした熱い思いが募り、また集客するためのさまざまな仕掛けのアイデアを出し合い、子どもさんにも喜んでもらえるイベントとして、少しずつ、少しずつではありますが、一人また一人と来場者が増えていったのです。
ーーイベントをやっていて一番嬉しいことは?
年4回を毎年おこなってるイベントですので、常連さんも多くいらっしゃるようになりました。スタッフ用の法被を着ている私の顔を見て「こんにちは!」「お魚、美味しかったよ!」「今日のメインイベントは何?」など、声をかけてくださる方が増えたことがとても嬉しいと感じています。美味しいものを食べている方たちって本当にいい表情をなさっているんですよ。この笑顔に私たちが一役かっているのだと思うと、何が何でも頑張らなくては、という気にさせられてしまいますね。私は、人が自分以外の誰かに言われて一番嬉しい言葉は「ありがとう」だと思っているんです。この日は一日中、多くの方々から「ありがとう」をいただきます。気苦労も疲労も多いですが、年4回のとても幸せな一日でもあるのが『ざこばの朝市』なんです。

ーースタッフや参加アーティストたちも、有志だと聞いたのですが。
はい。この日限定で、市場品質の鮮度抜群の食材をお買い得価格で販売しているため、「ざこばの朝市プロジェクト」にはほとんど収益がありません。いただいたわずかな収益も、テントや音響機材の購入、警備費、チラシ制作費などに充てられています。イベントスタッフは、すべて市場のメンバーやボランティアの皆さまが主体的に参加しています。また、イベントの理念に賛同してくださったアーティストの皆さまにも、ボランティアとしてご協力いただいています。イベントは朝の8時にスタートするので、スタッフたちは前日の深夜から準備をはじめます。そして1日働くともうヘトヘト。なのに翌日からはまた会社での通常業務がおこなわれる。かなりハードだといえます。ですが、誰もが「こんなイベントもうやめよう」とは言いださないんですね。それは、関わっているメンバーの誰もが、私たちの「食育」にかける思いを理解くださっているからだと思っています。毎回、出店を楽しみにしてくれている市場関係者が沢山おります。「次回開催まで1カ月切ったね!」「今回も盛り上げましょうね!」といったお声がけをいただくことも増え、そういった身内の心意気も、私にとってはイベントを続ける大きな原動力になっていると実感しています。

ーーこのイベントは大阪市中央卸売市場を知っていただくきっかけにもなりそうですね。
「マグロ解体ショー」は、イベントごととして周知されていますが、実は大阪市中央卸売市場内では日常的に行なわれていることです。そんな私たちの毎日をお客様に知っていただくということも、このイベントを続ける意味のひとつだと思っています。普段は表には出ない職業を一般の皆さんに知っていただく。ご来場の皆さまに楽しんでいただけているのと同時に、職人たちの心意気も育てていくことができると思っています。 職人たちだけではありません。市場の仲卸人(水産バイヤー)たちの仕事ぶりも、一般の皆さんに知っていただくことが『ざこばの朝市』の狙いでもあります。市場という売り場は、毎日毎日が異なる顔を見せます。毎日新しい魚が入荷され、新しい取引が行なわれる。つまり、仲卸人たちはマニュアル通りに仕事をすることが殆どなく、毎日がすべて「アドリブ」の世界なんです。臨機応変にさまざまな対応をすることが求められるため、高い対応力が身に付き、話題にも知識にも事欠かない、いわゆる「面白い話ができる人」が揃っているのです。そんなスタッフの日頃の「面白い話ぶり」をぜひとも一般の皆さんにもお披露目させていただける場が、『ざこばの朝市』でありたいと考えています。

――最後に、三上社長から、働くスタッフ、ご来場者の皆さんへメッセージをお願いします!
「好きなことを仕事にする」は、一部の人の間ではキレイごとだと捉えられるかもしれません。「仕事は仕事なので、好きなことや趣味とは分けておくほうがいい」といった意見をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。もしも「仕事=お金を稼ぐ」と思っているなら、仕事の好き・嫌いはさほど関係ないと思います。ですが「仕事=やりがい」「仕事=社会貢献」「仕事=次世代にも繋がるような、何かしら大きな痕跡を残すこと」だとしたら、とうてい「嫌いなこと」では立ち行かなくなるでしょう。 私が思う仕事とは、決してその場限り(私の一代限り)ではなく、「未来へ繋げること」だと捉えています。「今月の給料がほしい」や「今年の売上を上げたい」ではなく、50年後100年後に、「今日の私のおこなった仕事が活かされているのか? 生かされるような働きをできたか?」を自身に問うようにしています。食育イベント『ざこばの朝市』はその最もたるものです。子どもたちが美味しそうにお魚を頬張る、目を輝かせてマグロの解体ショーを観る、これらはすべて未来へ繋がっています。開催するたびに、50年後100年後の未来の食卓に美味しいお魚をご提供できているような気がするのです。こんな幸せなことが私のライフワークになっていることに、感謝と誇りを忘れたことがありません。
いかがでしたでしょうか?『ざこばの朝市』イベントは、「ただ食べて」、「ただ美味しい」、そして「商売になる」……だけではない、三上社長の熱い思いが伝わってきたと思います。
私たちは、今目の前にある仕事や物事に絶えず追われています。目の前のことだけで精一杯なのは、ホント私のような凡人だけで。
50年後100年後の未来を考えながら仕事したことなんて、まったくありませんでした。ですが、三上社長の言葉を聞いて、まるで体中に美しく心地のよい風がサーーーッと駆け抜けたような。
もっと背筋を伸ばして、もっと視野を広くして、もっともっと好奇心を旺盛にして、1人でも多くの来場者に楽しんでいただくよう、精一杯尽力したいと思いました。
\さぁ、お魚をもっと食べよう/
\さぁ、もっと大阪市中央卸売市場を盛り上げよう/
\さぁ、もっと多くの人を幸せにする仕事をしよう/
『ざこばの朝市』イベントは、そんなふうに私の気持ちを変えてくれた、素晴らしいイベントなんです。
次回開催日は、
3月29日(日曜)8時~14時です。
たくさんの皆さまとお会いできますことを心より楽しみにしています。
(取材・文/泉 理映子)
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